信託報酬最安「iFree」シリーズが登場したけど…

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低コストインデックスファンド「iFree」シリーズが楽天証券・SBI証券から購入できるようになっています。今更ながらですが詳細を確認しておきます。

コストとベンチマーク

iFreeシリーズは、購入時(購入手数料)、換金時(信託財産留保額)の手数料が無料です。信託報酬(税抜)、ベンチマークは以下になります。

  • iFree 日経225インデックス:0.19%
  • 【※ベンチマーク:日経平均株価】

  • iFree TOPIXインデックス:0.19%
  • 【※ベンチマーク:TOPIX】

  • iFree JPX日経400インデックス:0.205%
  • 【※ベンチマーク:JPX日経400】

  • iFree 外国株式インデックス:0.21%
  • 【※ベンチマーク:MSCI-KOKUSAI】

  • iFree NYダウ・インデックス:0.225%
  • 【※ベンチマーク:NYダウ平均株価】

  • iFree 新興国株式インデックス:0.34%
  • 【※ベンチマーク:FTSE RAFIエマージングインデックス】

  • iFree 日本債券インデックス:0.14%
  • (新発10年国債の利回りが1%以上の場合:0.22%)

    【※ベンチマーク:NOMURA-BPI総合】

  • iFree 外国債券インデックス:0.18%
  • 【※ベンチマーク:シティ世界国債インデックス(除く日本)】

  • iFree 新興国債券インデックス:0.22%
  • 【※ベンチマーク:JPモルガンGBI-EMグローバル・ディバーシファイド】

  • iFree J-REITインデックス:0.29%
  • 【※ベンチマーク:東証REIT指数(配当込み)】

  • iFree 外国REITインデックス:0.31%
  • 【※ベンチマーク:S&P先進国REIT指数(除く日本)(配当込み)】

  • iFree 8資産バランス:0.23%
  • 【国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内リート、海外リートの8資産を12.5%づつの比率で投資する。】

iFreeシリーズの信託報酬は既存の低コストインデックスファンドを下回っています。インデックスファンドの低コスト化は一体どこまで続くのだろう?そろそろ終わりかな…。いやいや、まだまだ続いてくれることに期待!

iFree シリーズの中で個人的に気になるのは、『iFree TOPIXインデックス』、『iFree 新興国株式インデックス』の2つです。

ニッセイより0.1%低い!

既存の投資対象である、ニッセイTOPIXインデックスファンド(信託報酬:0.29%)よりもiFree TOPIXインデックス(信託報酬:0.19%)のほうが信託報酬が0.1%も低くなっています。一万分の一単位の差ならそこまで気になりませんが、千分の一単位になると乗り換えを真剣に考えてしまいます。

ただ、ベンチマークが”配当込み”なのか”配当除く”なのかわからないんですよね…。リートには”配当込み”の記述があるので”配当除く”なのかな…。

ここで問題がでてきました。なぜ”配当込み”を選択しているのか理解していないんですよね(汗)。”配当込み”のほうがいいという風潮になんとなく流されているだけです…。

ベンチマークの”配当込み””配当除く”の違いを調べてから乗り換えをするか決めようと思います。

たわらより0.155%低い!

既存の投資対象である、たわらノーロード新興国株式(0.495%)よりもiFree 新興国株式インデックス(0.34%)のほうが信託報酬が0.155%も低くなっています。

新興国株式ファンドの中で群を抜いて低い信託報酬ですが、ベンチマークがたわらの”MSCIエマージング・マーケット・インデックス”ではなく、”FTSE RAFIエマージング インデックス”になっているのが問題になります(またベンチマーク問題…)。

FTSE RAFIエマージング インデックスは、企業の財務データである”売上高”、”キャッシュフロー”、”株主資本”、”配当”の4つを元に算出する指数。

MSCIエマージング・マーケット・インデックスのような、時価総額型指数よりも指数追随の際の売買が多くなるため、コストが上がる可能性があるようです。要は信託報酬は低いけど、実質コストが高くなる可能性があります。信託報酬が低いからという理由で乗り換えたのに、実質コストがたわらより高くなるかもしれません。そうなったら本末転倒ですよね…。これは、実質コストを何回かウォッチしてから乗り換えを検討するのが無難そうですね。

なんだかんだ言ってもすんごい低コスト

低コストなiFreeシリーズに手放しに喜んで乗り換えることはなさそうですが、信託報酬最安値のラインナップであることに間違いありません。これを口火に、さらに低コストなインデックスファンドが登場したり、”たわらシリーズ”や”ニッセイシリーズ”の信託報酬引き下げが起これば万々歳ですね(笑)。